近鉄といえば私鉄一の特急王国で知られています。大阪線、名古屋線、志摩線などを軸にビジネスから観光まで幅広い用途に応じて色んな列車が設定されています。一般の汎用から2階建てのビスタカーや名阪特急に特化したアーバンライナーなど種類が豊富な近鉄特急車を紹介していきます。
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形式 | 16000系 |
愛称 | |
車両番号 | 16005 |
撮影場所 | あべの橋 |
コメント | 狭軌を採用している南大阪線用として登場した特急車です。現時点の特急車の中で最も古い形式で、1965年に登場しています。勿論スナックカーが登場する前なので11400系エースカーをベースとして設計されています。南大阪線は需要が比較的小さいので2両編成をメインに4両編成が1本だけ新製されました。今でも活躍していますが、後継者の登場と需要の減少から一部が廃車され、大井川鉄道に譲渡されています。 |
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形式 | 12200系 |
愛称 | スナックカー |
車両番号 | 12338 |
撮影場所 | 賢島 |
コメント | 特急車では既に古参部類に入ってしまった12200系です。汎用特急車として1969年に登場し、約200両増備された標準的な特急車両です。標準的な特急車両らしく2両編成から6両編成まで存在し、それらを併結する事で自由自在な編成を組んでいました。ちなみに12200系は「スナックカー」と呼ばれていますが、登場当初はスナックコーナーというものが設けられて軽食などを販売していましたが、今では不要となったことから撤去されてしまいました。大勢力を誇っていた12200系は特急列車の衰退から編成の短編成化や古参車の廃車などが進められ、数を減らしつつあります。 |
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形式 | 12400系 |
愛称 | サニーカー |
車両番号 | 12501 |
撮影場所 | 橿原神宮前 |
コメント | 12200系のモデルチェンジ版で、1977年に登場したものです。最初は12200系の続番として登場する予定でしたが、先頭形状のデザイン変更や客室の改良などが行われたため、別形式になりました。そのモデルはビスタカーVにも影響しましたが、すぐに12410系に移行したため、少数のみに留まりました。 |
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形式 | 30000系 |
愛称 | ビスタカーEX |
車両番号 | 30261 |
撮影場所 | 近鉄名古屋 |
コメント | 老朽化の進んだ10100系ビスタカーU世の後継車として1978年暮に登場したビスタカーV世です。先頭車は前に登場したサニーカーの12400系と同じですが、中間車は2階建て構造となり2階には座席が、1階には簡易サロンになるように向かい合わせ座席が設けられました。展望性向上のために2階の窓が天井まで拡大されたのが大きなポイントでしょう。新しいビスタカーとして注目されましたが、時が経つにつれて見劣りがしてきたため1996年からリニューアル改造が行われ、2階建て車両を中心に最新車両並みに変わり、ビスタカーEXに変わりました。今でも全15編成が活躍中です。 |
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形式 | 12410系 |
愛称 | サニーカー |
車両番号 | 12414 |
撮影場所 | 近鉄京都 |
コメント | 老朽化が進みつつあった10100系ビスタカーU世の置換えを進めるべく登場した12400系の3両編成版として1980年に登場した車両です。ビスタカーU世は3両編成だったことや名阪ノンストップ(名阪甲特急)の需要増という背景にあったので3両編成となったわけです。しかし、意外な需要増から1981年の増備車からは早くも4両編成になりました(1983年には従来の編成も4両編成化)。新たに組み込まれたT車は高圧引通し線が設けられているのが特徴です。今では5編成が活躍しています。 |
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形式 | 16010系 |
愛称 | サニーカー |
車両番号 | 16011 |
撮影場所 | 古市 |
コメント | 1981年に16000系の増備車として落成したのが16010系です。増備した時はすでにビスタカーV及びサニーカーに移行していたため、サニーカーとして製造し、型式も16010系になりました。車体はサニーカーとほぼ同じですが、車体幅が16000系に合せられ、塗り分けもスナックカーに近いものになっています。1編成のみの登場ですが、他の車両と共通運用で活躍しています。 |
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形式 | 12600系 |
愛称 | サニーカー |
車両番号 | 12702 |
撮影場所 | 近鉄名古屋 |
コメント | 京都線と橿原線で活躍を続けていた18000系の置換え用として1982年に登場したサニーカーの最終形式です。ちなみに12000系スナックカーから受け継がれてきた前面形状もここで最後となりました。車両上は12410系のマイナーチェンジ版ですが、最初から4両編成を前途に設計されていました。1986年にも増備され、現在は4両編成が2編成在籍しています。数が少ないだけに見かけるのが難しい形式かもしれませんね・・・。 |
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形式 | 21000系 |
愛称 | アーバンライナーplas |
車両番号 | 21108 |
撮影場所 | 河内国分 |
コメント | 乗客の増加が進む名阪ノンストップ特急のイメージアップのために1988年に登場した車両です。これまでの近鉄特急の伝統を破り、6両編成固定とし、前面は傾斜を付けた非貫通型としたのが大きな特徴です。車内もこれまでの伝統を破ってグレーを基調とした新しいインテリアを採用しました。しかし、後継車の21020系アーバンライナーnextが登場した事からそれに合わせたリニューアル改造が進められ、全てアーバンライナーplasとなりました。 |
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形式 | 26000系 |
愛称 | さくらライナー |
車両番号 | 26102 |
撮影場所 | 福神 |
コメント | 吉野への観光輸送の切り札として1990年に登場したのが26000系で、21000系の成功の流れから汎用特急とはせずに独自の車両として製作され、「さくらライナー」という愛称が与えられました。観光輸送を重視し、4両固定編成そして展望を利くためにパノラマ先頭車とするなど工夫が加えられています。2編成が活躍しています。2011年にリニューアル工事が施工され、合わせて塗装変更が行われています。 |
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形式 | 22000系 |
愛称 | ACE |
車両番号 | 22412 |
撮影場所 | 橿原神宮前 |
コメント | 11400系エースカーや1200系スナックカーなどの後継車として1992年に登場した新時代の汎用特急車です。特急車として初めてとなるVVVFインバータ制御を採用し、バリアフリーにも対応できるように車椅子スペースや側扉の拡大などが行われました。汎用特急車らしく2両編成と4両編成が登場し、従来の特急車と併結しながら各路線で活躍しています。 |
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形式 | 23000系 |
愛称 | 伊勢志摩ライナー |
車両番号 | 23103 |
撮影場所 | 中之郷 |
コメント | 志摩磯部にあるスペイン村の開村に伴ってリゾート特急として1993年に登場した車両です。スタイルはアーバンライナーの考え方を採用しましたが、リゾート特急らしく家族連れも考慮した向かい合わせ座席としたサロンカーを設けたのが大きな特徴です。今では6編成が在籍しており、大阪・京都・名古屋から伊勢志摩に向かう特急をメインに活躍しています。 |
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形式 | 16400系 |
愛称 | ACE |
車両番号 | 16401 |
撮影場所 | 橿原神宮前 |
コメント | 老朽化した16000系を置き換えるために1996年に登場したのが16400系です。16400系は22000系の狭軌版で、22000系を南大阪線での運行に合せてアレンジを加えています。しかし、近鉄で初めてIGBT素子によるVVVFインバータ制御を採用しているのが変化点です。2両編成が2本のみ登場しています。 |
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形式 | 21020系 |
愛称 | アーバンライナーnext |
車両番号 | 21622 |
撮影場所 | 鶴橋 |
コメント | 21000系の後継車として2002年に登場した車両で、基本的な構造はアーバンライナーと同じですが、新時代に対応すべく新設計のゆりかごシートを採用したり、案内表示に液晶画面を採用したりとしています。また、全面禁煙にしたのも時代の流れに対応する事でしょう。主に名阪甲特急に充当されていますが、たまに臨時として名伊特急にも充当される事があります。 |
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形式 | 22600系 |
愛称 | ACE |
車両番号 | 22901 |
撮影場所 | 京都 |
コメント | 老朽化した12200系を置き換えるために2009年に登場したのが22600系です。標準軌用としては15年ぶりとなる汎用特急車で、22000系をベースに最新技術を取り入れています。車体は22000系をベースに丸みを持ったものとなり、座席も21020系で採用されたゆりかご式リクライニングシートが採用されています。座席は全て禁煙で22900形及び22950形には喫煙室も設けられています。 |